サヴァン領域とゲートウェイ

脳は記憶倉庫と作業箇所の両方の仕事を兼ねている調理場だ。作業台の上にランダムに記憶素材を並べ過ぎると仮説調理の邪魔になる。記憶の取り出しは段取りよくサヴァン倉庫のゲートウェイに足を運んで為さねばならない。その為にサヴァン倉庫の性質を条件付けしておく必要がある。長期冷凍保管なのか半解凍箇所なのかは好きなように制御管理が可能だ。間違ってもゲートウェイに記憶素材を放置してはならない。通過の邪魔になるからだ。アルツハイマー認知症は作業台の段取り整理が上手くいかずパニックを起こしているものだろう。徘徊などには風景記憶の時空間管理が出来ない様子が見て取れる。昔の長期冷凍記憶を誤って取り出しに行ってしまうゲートウェイでの迷いに陥っているのだろう。誤った記憶取り出しは本人に焦りのストレスを生み尚更のパニックへと突き落とす。最低限の生活記憶は暗示利用の催眠誘導も使い本人の安全確保が第一だ。